あなたは親や友人から「納車日は仏滅にするな!」と言われたことはありませんか?
私は実際にディーラーで営業をしていますが、実は仏滅かどうかを気にする人はほとんどいません。
それよりも大事なことがあるので、本記事では納車日として最適な日をご紹介します。
仏滅納車は事故に繋がるというのは”ウソ”
私が勤めているディーラーでは、仏滅に納車をしたから事故が起きたという例はありません。
今回の記事執筆にあたり、同僚や先輩、他社に務める営業マンにもリサーチを行いましたが、皆同じように「仏滅が事故の原因になったことはない」と言っていました。
こうした事例からも、私はお客様に対して仏滅を避けるようにおすすめすることはありません。
要望があったときだけ、納車日から仏滅を外してご案内しますが、今までそのようなこともありませんでした。
実はみんな仏滅とか気にしてないモン
ディーラーでは仏滅でも納車をする
私が勤めるディーラーでは、仏滅を避けて納車するという教育はしていません。
この後くわしく解説しますが、ディーラーマンは天気や時間帯を気にして納車日を設定します。
そのため天候やタイミングがベストな日が仏滅であったら、その日に納車を行います。
ただ、知り合いのディーラーマンは、お客様に納車日を案内したら「仏滅だからダメ」と断られたそうです。
結局大安の日に設定しなおしたモン
ここまでご紹介した内容からも分かる通り、仏滅だからと言ってなにか起きる可能性は限りなく0に近いといえます。
万が一事故や故障が起きてしまった場合「仏滅納車だったからだ」と考えてしまうことはあるかもしれませんが、たいていの場合は慣れない車であることが原因です。
ディーラーマンは天気で納車日を決める!
車の納車日を決めるタイミングは、大体納車の1週間ほど前です。
納車の流れは下記の通りだモン
納車されるまでの流れ(タップで開きます)
- 注文していた車がメーカーからディーラーに届く
- 書類を用意してもらい新規登録(中古なら名義変更)を行う
- オプションパーツやコーティングを行う
- 納車
車が仕上がったタイミングでお客様に連絡し、予定などを伺いつつ納車日を決めるのが一般的です。
その際に私達が一番気にしているのは、大安や仏滅といった六曜よりも、天気や時間帯です。
雨の日と夕方以降は避けたいモン
雨の日納車はできれば避けたい理由
首都高が行った調査によると雨の日は事故率が高くなると言われており、新しい車の初運転には向いていません。
天候別の施設接触事故件数(1時間当たり)を算出した場合、雨天時以外では0.12(件/時間)、雨天時では0.82(件/時間)であり、雨天時においては雨天時以外の約7倍の割合で施設接触事故が起きていることが分かります。
※引用:首都高ドライバーズサイト「雨の日に事故が多発しています」より
新しい車は車両感覚やブレーキの感覚も今までの車とは全く異なるので、前の車だったら防げた事故が防げない可能性があります。
また視界も悪くなるので、自分は注意していても他車から接触事故を起こされる可能性もあるのです。
巻き込み事故ってやつだモン
こうした理由があるので、天気予報を見て雨予報である場合は納車日の候補から外したいのがディーラーマンの本音です。
私達は、「大安だけど雨」「仏滅だけど晴れ」であれば、後者を選択します。
またお客様からも、天気を理由にした納車日変更の依頼はよく受けます。
夕方〜夜の納車はできれば避けたい理由
これも雨の日と同じ理由で、事故が多いので納車日には適しません。
警視庁が行った調査によると、死亡事故は日の入りから19時台に多く発生していることがわかります。
令和元年から令和5年の5年間における死亡事故発生状況を分析した結果、
※引用:警視庁「薄暮時間帯における交通事故防止」より
・ 日の入り時刻と重なる17時台から19時台に多く発生していること
また夕方は歩行者の数も増えるため、接触事故の危険などもあるのです。
新しい車は運転に慣れていない上、衝突回避システムの使い方も不十分です。
本来の衝突回避性能が発揮できずに事故を起こしてしまう可能性があるので、視界が悪くなる夕方から夜は納車をしたくないのがディーラーマンの本音です。
納車前確認で傷の確認がし辛いという理由もあるモン
新車でも中古車でも、納車時は傷がないかをディーラーマン立会の元で行います。
暗い中だと傷や凹みを見落とす可能性があるので、こうした理由もあり夕方から夜の納車は避けたいとディーラー側は考えるのです。
ディーラーの事情も少し入ってしまいましたが、主に事故防止の観点から納車日は天気の良い日中に設定していることがお分かりいただけたでしょうか?
おすすめの納車日5選
私たちディーラーマンは、以下の5つを「おすすめの納車日」としてお客様にお伝えしています。
平日
お客様にとっては時間の調整が難しいタイミングかもしれませんが、平日はディーラーの業務も比較的落ち着いています。
どうしても休日は来店者数も多く、商談の数も多く1人のお客様にかける時間が短くなってしまいます。
そのため納車のような、じっくりと説明をしたいイベントには不向きです。
お客様には調整の手間をかけさせてしまいますが、平日にご来店いただければ車の操作方法などをじっくりお伝えできます。
もちろん休日でも説明自体はしっかり行うモン
よく晴れた日
前章で、雨の日や薄暗い夕方は事故の割合が多くなるとご紹介しました。
新しい車は車両感覚を掴むのに時間がかかるため、できれば良く晴れた日にご来店いただくことをおすすめしています。
せっかくですし、よく晴れた平日の午前中に車を受け取り、そのままドライブに行くなんていうのも良いかもしれません。
ディーラー定休日の翌々日
ディーラーの定休日空けは、溜まった業務を片付けたり洗車をしたり、意外と仕事が立て込んでいます。
納車の前は洗車や最終点検などがありますので、定休日の翌日午前中だと少しお待たせしてしまう可能性があります。
こうした事態を避け、スムーズに納車を行うためには定休日の「翌々日」にご来店されることをおすすめします。
翌々日が平日ならベストだモン
担当営業マンの勤務日
ディーラーマンの我々は、土日に勤務することがほとんどなので平日に休みを取っています。
お客様情報は店内で共有できていますが、もし担当営業マンに納車もお願いしたい場合は勤務日を聞いておきましょう。
営業マンのほとんどがお客様の予定を優先するため、お客様の指定した日に自分の休日が被っていたら、他の営業マンに業務を依頼します。
行ってみたら担当さんがお休みってこともあるモン
納車自体は問題なく行えるのでなんの問題もありませんが、希望がある場合は担当営業マンに伝えておきましょう。
日曜日の夕方
夕方は薄暗くなってくると事故が多いので納車のタイミングとしてはおすすめしていませんが、夏場などの日が長いシーズンは日曜日の夕方もおすすめです。
ディーラーは日曜日の15時あたりから、徐々にお客様が減っていきます。
日曜日の夕方から新規の商談が入ることは珍しいので、比較的時間に余裕があります。
納車も早い時間帯にご希望されるお客様が多いので、夕方は狙い目のタイミングです。
しかし納車作業は事前の説明も含めると1時間程度かかるため、閉店間際に予定を入れることはあまりおすすめしません。
仏滅納車にまつわる事例
最後に、私が接客していて実際にあったお客様の事例をいくつかご紹介します。
事例:言ってなかったけど実は気にしていたお客様
60代の女性の話なのですが、新車をご購入されて納車日を決めてご納車という一般的なパターンでした。
私たちも納車式の準備をしてお出迎えし、ささやかながら記念品を贈呈するなどのイベントを行いました。
スタッフの1名が「今日は特別な日ですね!」とお話したところ、「実は今日が仏滅で気になっていた」と。
しかしスタッフの何気ない一言に気持ちが軽くなったと言っていただき、気持ちよく新車に乗って帰られました。
その一言が不安な気持ちを取り除いたんだモン
事例:親が反対するケース
私の主観ではありますが、六曜を気にされる方は50代以上が多いイメージです。
就職を機に通勤用の車を買われた20代のお客様は、せっかくだから納車は早い方が良いとおっしゃっていました。
最短の納車日をご案内したらご自身の休日もちょうどピッタリで、そのまま決まるかと思いきや、、
50代のお父様が持参したカレンダーを確認し「この日は仏滅だからダメ」と。
その後も候補日をいくつか提案したのですが、「先負だからダメ」「先勝だから納車が午後ならダメ」と、全く日程が決まりませんでした。
先勝は午前が吉、午後が凶なんだモン
結局大安の日にお客様が有給を取り納車を行いました。
納車日と六曜はあまり関係ない
ここまでご説明した通り、仏滅や大安という”六曜”は納車とあまり関係ありません。
ほとんどの場合が気持ちの問題なので、自分の中で整理ができていれば仏滅でも気にする必要はないでしょう。
これは筆者の体験談ですが、初めて買った車は六曜を気にして「大安納車」してもらいました。
しかしちょうど台風が近づいているときでもあり、数日後に台風が直撃し強風で飛ばされた看板が車に当たって新車が傷だらけになったことがあります。
その車はその後も細かなトラブルが続き、1年半後にもらい事故で全損で廃車となりました。
呪われてると思われるかもしれないけど、新車だったモン
それ以来筆者は大安や仏滅は気にしないようになり、お客様にも上記のエピソードをお話ししています。
もし納車日で悩んでいる方は、あまり気にしすぎないことをおすすめします。
まとめ
- 仏滅納車だから事故が起きたというケースはない
- 納車日の六曜よりも時間帯や天気を気にしたほうが良い
- 晴れの日や平日の日中がおすすめの納車日
- ディーラーは仏滅関係なく納車するので嫌なら希望を伝える
- 営業マンの個人的な意見としては、仏滅納車は気にしなくてOK
よくある質問
- どうしても仏滅に納車される場合はどうする?
-
気にしないのが1番です。長らくディーラーで営業をしていますが、今まで仏滅が原因で起きた事故の事例を聞いたことがありません。どうしても気になる場合はお祓いやお守りが有効です。また時間を午後にズラせば仏滅は気にしなくて良いと思います。
- 納車日の縁起は気にしない?
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気にしないでOKです。それよりも納車日の天候や時間帯を気にすべきです。晴れた日や車が少なく視界が良好な平日の日中を選ぶことで慣れない車での事故リスクを軽減できます。
- 納車日が赤口ならやめたほうがいい?
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やめなくても良いと思います。赤口も仏滅に並ぶ”縁起の悪い日”とされていますが、赤口は丑の刻(11時〜13時)は吉とされています。しかしディーラーのお昼休憩にも被るので、あまり良い顔はされないと思います。
- 仏滅に車の契約をしてもいい?
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いいと思います。仏滅に契約したことが事故の原因になったケースを知りません。仏滅がどうしても気になる場合は、運勢が吉となる午後に行いましょう。
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